「おもしろ寿司用語」
お寿司屋に行くと、たまにお客さんが
「おあいそ!」
と、言って会計を済ませているのを聞いたりする事はないでしょうか?
また、その他にも、お茶を「あがり」と呼んだり等など。
これらは寿司業界における符牒(隠語)と呼ばれるものです。
符牒には駄洒落的な物から
随分と意味深な物まであり、中々に面白いです。
先程、紹介の「おあいそ」も実は本来の意味からすれば
お客ではなく、お店側が使う意味だったりします。
ここでは、特に語源や意味などが面白いものを選んで
書き出してみました。
お寿司の席でのネタにでもして下さい。
「シャリ(舎利)」=酢飯
その語源は仏教用語の釈迦の遺骨である
仏舎利に似ている事から来ています。
「貫(カン)」=お寿司の数を表す単位
江戸時代の通貨単位の「貫」から。
当時の通貨では、100文=一貫とされており
この重量(約360g)が当時のお寿司の重量に近かったので
一貫寿司と呼ばれていました。
そして、この一貫寿司が小さく切り分けられて客に出されるようになり
その時の重量が、現在の寿司の重量(約20g)の2倍であった事から
一貫=2個となったそうです。
但し、これらは諸説のうちの一つです。
また、現在では一貫を1個と表すお店も多いのが現状です。
「立ち」
現在の寿司屋では、お客は座って食べていますが
江戸時代の頃の寿司屋は、立ち食いだった為にその名残から
立ちの店と呼ばれたりします。
「ガリ」=生姜
噛んだ時の音がガリガリするからガリだそうです。
「涙、サビ」=わさび
文字通りワサビの略称とワサビを食べ過ぎて涙が出る事から。
「あがり」=お茶
元々の意味は江戸時代の花柳界(遊郭など)で
お客が出入りする際に出されていたお茶の事だそうです。
花柳界では、最後に出すお茶は「上がり花」と呼ばれており
逆に、最初に出すお茶は「お出花」と呼ぶそうです。
「ムラサキ」=醤油
醤油そのものの色が紫に近い色だからだそうです。
「ギョク」=玉子
玉子の「玉」を音読みして「ギョク」です。
お寿司の食べ方の一つに「玉で始まり玉で終わる(締める)」
というのがあります。
玉子はかなり技術が必要なお寿司で、最初に玉子を食べればその店のレベルが
判断出来るからだそうです。
当然ながら、玉子を自家製で作っている店に限られます。
そして、最後の玉子は
サッパリとした味の玉子で終えるという事のようです。
「ヅケ」
マグロを醤油などで漬けたもの。
「鉄火巻き」
昔、博打(鉄火場)をしながらでも、片手だけで食べ易く作られたから
という説と、マグロの赤身が熱した鉄のような色をしているからという
2つの説があります。
「ゲソ」=イカ
靴や下駄などの履物の事を下足(げそく)と呼ぶ事から。
「カッパ」=キュウリ巻き
空想の生物カッパの好物がキュウリなので。
「おあいそ」=勘定
美味しくお寿司を食べていたお客も
食べ終わった際の勘定には、愛想を付かして帰るという説が有力のようです。
従って、お客が店側に対して使用するのは
本来の意味からは間違っているようです。
「クサ」=海苔
臭いから・・・ではなく、海草の「草」から。
「いなり」=稲荷寿司
神社で見かける、お稲荷の狐の好物が油揚げなので。
「鉄砲」=かんぴょう巻き
形が鉄砲に似ているため。
「軍艦」=軍艦巻き
その形が軍艦の形に似ている事から。
軍艦巻きの開発は、お客がイクラを寿司にして食べたいと言った事から
シャリに乗せてもこぼれないように海苔を周囲に巻いた事からだそうです。
「トロ」
食感がトロリとしている事から。
「エンガワ」
ヒラメやカレイの鰭(ひれ)を動かす部分の肉で
家の縁側に形が似ているから。
「片思い」=アワビ
万葉集でも、アワビは片思いとして詠われています。
その理由は、アワビの殻は2枚貝とは異なり
1枚しかないためだそうです。
「バッテラ」
形が小舟に似ているので
ポルトガル語で小舟を表す「bateria(バッテイラ)」から。
「光物(ひかりもの)」
皮の光った魚類のネタを総じてこう呼びます。
以上です。
皆さんは、いくつくらい知っていたでしょうか?
まだまだ、他にも多数ありますので
気になる方は調べてみましょう。
但し、これらの言葉を使用する時は注意が必要です。
あまりにも乱用しすぎると
周囲のお客さんや店側から煙たがられたりするようです。
凝った用語はサラリと解説するだけにして
「トロ」のように一般用語になってしまったものだけに
使用を限定するのがベターでしょう。
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